ヒーローブーム真っ盛りの1972年、よみうりテレビがさいとう・たかをの漫画「バロム・1」を東映と組んでテレビ化しました。ふたりの少年の友情エネルギーで変身する、というのが斬新でした。
超人バロム・1とは
原作はさいとう・たかを
テレビの特撮番組『超人バロム・ワン』の原作は意外にもあのハードボイルドコミックの金字塔『ゴルゴ13』で知られるさいとう・たかを。
原作の画像を紹介できないのが残念ですが、笑っちゃうほどテレビ版とイメージがかけ離れています。かろうじて髪型に名残を見つけることができるくらいです。
少年ふたりが合体して変身するところは原作もテレビ版も一緒ですが、原作では合体して大人の人間ふうになってしまうのがなんともシュール。テレビ版ではカッコいいヒーローになってくれてよかった!
ちなみに少年の名前は「白鳥健太郎」と「木戸猛」。
秀才とガキ大将の組み合わせなんですが、もう名前だけでどっちがどっちかわかちゃいますね。
宇宙レベルの争いが地球に持ち込まれた
ストーリーとしてはヒーローものとして当然ながら正義と悪の戦いなわけですが、バロム・1の場合は宇宙に存在していた正義と悪がわざわざ小さい地球にやってきて人間を使って代理戦争をする、という人類にしたら大迷惑な設定。しかも舞台は日本限定。
正義と平和の力である「コプー」と悪と呪いの力「ドルゲ」の争いに人類が巻き込まれてしまった格好です。
ひょんなことから白鳥健太郎と木戸猛のふたりはコプーに「このふたりならドルゲとの闘いを委ねることができる」と見いだされ、超人に変身する力を授けられたのでした。
愛車はマッハロッド
実はテレビ版で超人バロム・ワン以上に目がいってしまうのがこの乗り物「マッハロッド」です。
マッハロッドには実は前期型と後期型がありまして、ベース車が違うのです。
前期型のベース車はあの「日産・フェアレディ」。なんと贅沢なことでしょうか。
特徴はスラントノーズで、フロントタイヤはトレッドが広くてからはみ出していました。そこがまたワイルドでカッコ良かった!
ところがどうした事情かある時モデルチェンジしました。ベース車は・・・なんとサニー(初代)でした。スポーツカーからファミリーカーにコストダウン?
サニーももちろん良いクルマなんですが、フェアレディ―と比べちゃうとさすがに。
ノーズは逆スラントになり、タイヤもボディ内に収まっています。この写真の模型は後期型のようですね。
ツインエンジンを搭載
ベース車の話はおいといて、マッハロッドにはエンジンが2基搭載されているのです。
ひとつはフロントのロータリーエンジン!(マツダ製かは定かではありません)。
そしてリアにはジェットエンジンです。パイプのメカニカルな取り回しが惚れ惚れしますね~。
管理人のつぶやき
バロム・ワンは結構好きだったのですが、等身大変身ヒーロー界においては仮面ライダーとは較べるべくもないマイナー感がありました。
トレーディングカードがオマケについたスナック菓子でもやはり「仮面ライダースナック」が大人気。もちろんスナックそのものの魅力ではなくてカードが目当てでしたが。お金持ちのドラ息子がカード集めたさにライダースナックを箱買いしてスナックは捨てちゃう、なんていう腹立たしい出来事も耳にしたものです。甘いコーティングのかかったあのスナック、まぁまぁ美味しかったですよ。捨てるなんてあり得ないです。
バロム・ワンにもカード付スナック菓子がありました。うろ覚えですが、和泉製菓というメーカーから出ていたカルビーのかっぱえびせんもどきのお菓子だった記憶です。カードが欲しくて買ったことありますが、ちょっと湿気てたような?
仮面ライダースナックのメーカーはテレビCMでも有名なカルビーでしたけど、バロム・ワンのスナックはよく知らないメーカーのかっぱえびせんもどき。このあたりもマイナーイメージがついてしまった一因かもしれない、と思い返すのでした。