爽やかなくちどけが嬉しいラムネ菓子。駄菓子屋さんでおなじみなのは何といってもクッピーラムネでしょう。可愛らしい動物キャラクターからは色々なコラボ商品も生まれましたね。
クッピーラムネとは

もとは「グッピーラムネ」だった
「クッピー」ってきっと動物キャラクターのどっちかの名前なんだろうな、と思っていました。おそらくなんか主役っぽいウサギのほうがクッピーで、リスはリッピーとか勝手に想像してました。これはあながち間違いではなく、2012年から正式にウサギ=クッピー、リス=ラムとされたのです。
ところが歴史を紐解くとはじめからそうではなかったことがわかりました。
「クッピーラムネ」は、実はキャラクターの名前どころか商品名ですらない、誤解から生まれた俗称から転じたものだったのです。
カクダイ製菓は昭和25年からラムネ菓子を製造販売している老舗ですが、当初のラムネ菓子には今のようなキャラクターは描かれておらず、商品名も「固形ラムネ」という素っ気ないものだったのです。
ところが、商品パッケージには熱帯魚のイラストが描かれていたことから、熱帯魚の一種である「グッピーのラムネ」と呼ばれるようになったのだとか。実はこれは誤解から来たもので、描かれていた熱帯魚は「グッピー」ではなく「エンゼルフィッシュ」だったのです。なので、誤解なかりせば「エンゼルラムネ」とでも呼ばれていたのかもしれませんね。
で、商品リニューアルの際に味気ない「固形ラムネ」に変わる名前を付けようとしたときに、「グッピー」だと濁点が入ってイマイチだ、ということで「クッピーラムネ」に決まったのだそうです。
キャラクターについて
キャラクターがパッケージに登場したのは1962年頃のようです。
駄菓子屋さんで子どもの目に留まるにはキャッチ-なキャラクターがあった方がいい、という社長の判断だったとか。ナイス経営判断!
イラストは某雑誌に掲載されていたユニークな動物キャラクター漫画の作家さんに依頼したものがベースになりました。ただ、出来具合が元のキャラクターと似すぎている、ということで雑誌社からクレームがついてしまったのですが、当の漫画家さんがうまいこと取りなしてくれたそうなんです。ナイス調整力!
味に違いはあるのか?

発売当時のものがどうだったか不明なんですが、今日売られているものは中味が3色です。白、オレンジ色、ピンク。
どうせ味なんか同じなんだろう、とタカをくくっていましたが、注意深く味わってみると実は微妙に違うことに気付きました。
オレンジと白は酸味がやや強めで、ピンクはマイルド。色のイメージからすると、ピンクはイチゴ風味を期待しますが、ハッキリしたフレーバーは感じられません。
オレンジと白は違いがほとんどわかりません。オレンジはかすかにオレンジフレーバーが効かせてあるかも?という程度。白はヨーグルトでしょうか。いずれにせよ違いは微妙なレベル。
森永ラムネのような固くてしっかりしたラムネと違って、スッと一瞬で溶けるところが特徴ですね。
管理人のつぶやき
牧歌的なイラストを眺めながらストーリーを想像するのが結構楽しかったです。

ウサギの視線の先にはリスの手からこぼれ落ちたラムネが。「あっ、こぼれてるよ!」
リスはラムネがこぼれた落ちたことに気付かず、ご機嫌に歌でも歌っています。
鳥はなんでラムネをくわえているのか?リスのラムネに気を取られたウサギの手元から失敬していったのか、はたまたこぼれおちていたラムネを拾って届けにきててくれたのか?
ラムネとともに童話の一コマのようなファンタジーを味わうのも一興かと。