昔はよく見かけたガラス容器に入ったヨーグルトのミニチュアのようなパッケージも魅力的な駄菓子。名前の「モロッコ」やラベルの像のイラストに異国情緒を感じますが、果たしてどんな駄菓子なのか?初めて食べる時にはちょっと勇気がいります。
目次
モロッコヨーグルとは
正式名称は『モロッコフルーツヨーグル』
ラベルには『モロッコヨーグル』と書かれていますが、正式な商品名は『モロッコフルーツヨーグル』です。正式名称だとラベルに入れるには長すぎたため短縮されたのでしょう。

謎その1:何故にモロッコ?
容器のデザインからも風味からも、明らかに「ヨーグルト」をイメージした商品なので、ヨーグルトと縁が深い国ということからモロッコが選ばれたと想像します。

しかし、ヨーグルトの本場といえば日本では圧倒的に「ブルガリア」だと思われていないでしょうか?そう、プレーンヨーグルト界のビッグネーム『明治 ブルガリア・ヨーグルト』のおかげですね。
とはいえ、ヨーグルトの起源には諸説あり、ヨーロッパなのか中近東なのか、はたまたアジアなののかはっきりしません。そもそも乳製品が発酵してできたものなので、牛や羊などの乳を食用にしていた地域ならどこにでも存在していて不思議ではないですね。
なぜ商品名に「モロッコ」がチョイスされたのか。メーカーのサンヨー製菓のホームページには説明がありません。
謎その2:何故にゾウ?
ラベルに描かれたゾウのイラスト。自然に考えればモロッコにはゾウが生息していて親しまれているから、ということになりますが、なんとモロッコには天然のゾウはいません。
メーカーの説明によると「子どもたちに象のようにやさしく、たくましく育ってほしい」との願いを込めた、とのこと。う~ん、なんとも微妙。というか、ユルさ加減がいかにも昭和の駄菓子ですね。
謎その3:何で出来ている?
モロッコフルーツヨーグルの主な原材料はショートニングと砂糖です。ショートニングとは植物性油脂の一種で、常温ではクリーム状をしています。パンや焼菓子などに、バターの代わりにつかわれることもあります。マーガリンのようなもの、と思えば間違いありません。
ショートニングと砂糖を混ぜ合わせ、撹拌機で空気を混ぜ込んでフンワリとさせ、フルーツ香料を加えて出来上がりです。乳製品は一切使われていませんね。だから「ヨーグルト」とは名乗れないわけです。
ちなみにこのショートニング、身体に良くないトランス脂肪酸を含んでいることから大量摂取しないほうが良いらしいです。まあこの駄菓子程度なら全く問題ないと思いますが。
当たるともう一個もらえるくじ付き
駄菓子あるあるで、モロッコヨーグルもくじ付きでした。ラベルの裏がくじになっています。

食べてみた
ふわっ、と軽い食感。かんきつ系のさわやかな酸味にほのかな甘み。当然ながらミルクっぽさは感じません。

わずかにシャリシャリとした歯ごたえを感じます。おそらく製造からしばらく時間がたって、ショートニング混ぜ合わせた砂糖が析出してきたのでしょう。
ヨーグルトというよりはフルーツ風味のホイップクリームと言ったほうが近いですね。
付属している木製スプーン3~4すくいで完食です。もっと食べたくなりますね。
でも10倍サイズの『ジャンボヨーグル』はそのままではさすがに食べ飽きそうです。クラッカーに塗ったりイチゴにつけたりすると良いかもしれませんね。
データ
- メーカー:サンヨー製菓
- 売価:20円
- 原材料:植物油脂、砂糖、ブドウ糖、酸味料、コーンスターチ、甘味料(ステビア)、調味料(アミノ酸)、乳化剤、食塩、香料(オレンジオイル)、(原材料の一部に大豆油を含む)
- 内容量:3.7グラム
管理人のつぶやき
子どもの頃の駄菓子屋での品定めではあまり優先順位は高くなかったです。
なにせ量が少なくてあまり食べた気がしないところがネック。
味もチョコやガムほどハッキリしていなくて、ちょっと物足りなさがありました。
でも不思議な食感に普段あまり食べない珍しさも手伝って、たまに白羽の矢が立つんですよね。