水に溶かすとおいしい飲み物になる、というふれこみの駄菓子には粉末系とタブレット系の2種類ありました。パンチコーラは後者の代表格です。はたして本当に水に溶かすのが正解なのでしょうか?
パンチコーラ SPとは
SPはスペシャルの意味
正式名称は『パンチコーラ SP.』で、最後にピリオドが付いています。SPはスペシャルの省略形ですが、省略形であることを表すピリオドが丁寧についているところはネーミング担当者の几帳面さを感じますね。駄菓子を買う人がそこに気付くかは別にしてね。
メーカーは松山製菓
松山製菓は岐阜県に本社があります。タブレット菓子(錠菓)や粉末ジュースの老舗ですね。タブレット菓子にはパンチコーラのような発泡系のほかに、フルーツ風味の製品もありましたね。現在でも『ネオフルーツC』という製品を販売しています。
小学生の頃を思い出すと、遠足のおやつを300円まで買って良いことになっていて、スーパーで物色する候補には必ずタブレット菓子が入っていました。でも買っていたのは松山製菓の製品ではなくて、カバヤの『ジューC』や森永製菓の『ラムネ』でした。
そもそも当時のスーパーに駄菓子はあったのかな?駄菓子は駄菓子屋、スーパーはナショナルブランド製品とすみ分けがあったような気がしますが、記憶違いかもしれません。
固形清涼飲料という不思議な分類名称
タブレット菓子は一般的には清涼菓子という分類名称だと思われますが、パッケージには「固形清涼飲料」と書いてあります。つまり、水などに溶かして飲むことが前提であると。溶かさずそのままかじるのは邪道であると暗に言っているかのようです。
しかし、駄菓子屋で買ったらわざわざ家に持ち帰って水に溶かす子どもたちは少数派なんじゃないでしょうか?少なくとも自分の子ども時代の記憶ではそのまま食べてました。
丸ごと口に放り込んで舌の上でジュワジュワ泡が湧き出る感覚を楽しんだり、少しずつボリボリかじったりしてました。
溶かして飲んでみた
正しい作り方に従い、タブレット2粒に冷水180ccを投入しました。
完全に溶けるまでに10分程度かかりました。けっこう気長に待つ必要があります。かき混ぜるともっと早く溶けたのかもしれません。
溶けて行くさまはどこかで見た光景だ、と思ったが、炭酸ガス系の入浴剤とそっくりです。
出来上がりの見た目、色はなかなかコーラっぽいですが、アワの盛り上がりがないのがさびしい感じ。
飲んでみると、いちおうシュワ感はあるのですが、やや気の抜けた炭酸飲料状態。ただ、20円にしてはなかなか頑張っているとは思うのですが。
味は酸味が強めで、コーラらしい香りはやや物足りません。水の分量を少なめにするとコーラ感が増すと思われます。
コーラパンチ?
よく似た名前の製品を発見しました。
『コーラパンチ』です。明らかにパンチコーラを意識していますね。
こちらはホームページに「ポリポリかんでおいしい 噛んだ瞬間、コーラが広がる!」と書いてありますから水に溶かすことは想定していません。
データ
- メーカー:松山製菓
- 原材料:砂糖、澱粉分解物、乳糖、還元乳糖、澱粉、酸味料、重曹、香料、カラメル色素、セルロース、甘味料(ステビア、アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物)、光沢剤、乳化剤
- 内容量:2錠(4.2グラム)
管理人のつぶやき
今回、はじめて正式な作り方に従ってみましたが、どうも溶かさないでそのまま食べたほうが楽しめるようです。松山製菓さん、すみません。
ちなみに、水のかわりに炭酸飲料にぶち込むととても面白いことになります。皆さんもやったことがあるのでは?