昔のおもちゃには電池はおろかゼンマイすら使わない動力源フリーのシンプルなものがたくさんありました。あえて言うなら子どもの身体が動力源。遊びながら自然に手足の上手な使い方を覚えたものでした。
メンコ
厚紙でできた円盤状のおもちゃ。色々な大きさのものがあり、直径4~5センチから大きなものでは30センチ級のもありました。絵柄はどこかで見たことあるキャラクターだけどなんか違う、みたいないわゆる「パチモン」が多かったですね。そこがなんとも味わい深いのです。
対戦相手と交互にプレー。相手のメンコをひっくり返すか場の外に押し出したら勝ちで、そのメンコは自分のものになります。戦力をアップさせるため、端っこを折って衝撃が伝わりやすくしてみたり、ロウを塗って重量をアップさせたりいろいろ工夫(インチキ?)していました。
呼び方は地方によっていろいろあるようですね。一般的に知られる「メンコ」は東日本に多いようで、西日本では「パッチン」「ベッタン」などと呼ばれていたようです。他にも「パッチ」「ビッタン」「パンス」などなど数えたらキリがないほどあったようです。いずれも遊ぶ時の擬音から来ているものでしょうね。自分の育った田舎(新潟県魚沼地方)では「ペッチャン」と呼んでいました。
ちなみに10円玉サイズの小さなメンコのようなものもありまして、こちらは「ペッチ」と呼んでいました。遊び方はメンコとは違って、親指と人差し指ではさんだペッチで相手のペッチの端っこを押すようにしてひっくり返したらゲットだぜ、というルール。メンコに比べて狭いスペースで遊べるところがミソでしたが、なんとなくセセコマシイ印象がありました。
竹とんぼ
両手で挟んで軸を高速回転するように手をすり合わせて飛ばします。
竹をカッターで削って自分で作ることができました。
ドラえもんの「タケコプター」は竹とんぼからの発想ですよね。
ベーゴマ
これは鉄のズッシリして冷たい質感がなんともイイのです。
土俵のような場をつくっておき、その中でベーゴマをぶつけ合って戦わせるのが遊び方。普通のコマとは違って軸がついていないので、ひもを巻き付けるのにコツがいりましたね。
現代版のベーゴマが『ベイブレード』ですよね。何かを戦わせて遊ぶ、というのは昔から男子が好むところでしょうか。
パチンコ
強力なゴムを使って小石などを飛ばす結構アブナイおもちゃ。元来は狩りなどに使われていた仕組みですからアブなくて当然。
遊技台の「パチンコ」と同じ呼び方ですが何故なんでしょうね。共通点は球をはじくことぐらいですが全くの別物。遊技台のパチンコも別の意味でアブナイ代物ですが、アブナイところも共通点?
かん馬
空き缶と荒縄があれば作れるシンプルおもちゃ。竹馬の代替品的な位置づけでしょうか。
乗りこなすのは竹馬よりもずっと簡単です。