シャープが先鞭をつけたカセットテープの自動頭出し機能を進化させ、7曲先まで一発選曲を可能にしたステレオラジカセです。ナウなヤングのプレイ派ラジカセとしてアピール。
シャープ GF-205/ザ・サーチャーXL205とは

画期的だった一発選曲
音楽の記録メディアとしてその手軽さがウケて1970年代より爆発的に普及したカセットテープ。音質面でも、クロームなど高性能な磁性体の採用や、テープに磁性体を塗布する技術の高度化などさまざまな改良が繰り返され、大きく進歩しました。
しかしながら、テープの宿命として、テープの中ほどに録音された曲を探し当てるのがひと苦労。テキトウに見当をつけて再生してみるか、キュー&レビュー機能を使って「キュルキュル~」と早送り・巻き戻し再生しながら曲と曲の切れ目を探しあてる必要がありました。
そこに解決策を提示してくれたのがシャープ。1975年(昭和50)年に発売したGF-123MTというラジカセに搭載した「APSS」という機能がそれです。動作原理としては、キュー&レビュー機能によって無音部分を検知したら自動的に再生モードに移行する、というごく当たり前のもの。とはいえ、それを機能として実装したところはまさに「目の付け所がシャープ」なのでした。
以降、他社もマネして類似機能を打ち出すことになります。
APSSが進化した
APSSは再生中の曲の前後1曲分の頭出しをする機能なので、目指す曲にたどり着くまで操作を繰り返す必要がありました。
GF-205に搭載されたAPSS-XLはメモリーを持たせることで最大7曲先まで一発頭出しを可能にした進化形。他社に先駆け、利便性を大きく向上させました。

マルチマイクミキシング
カタログ写真にあるとおり、プレイ機能を使ってみんなでワイワイという利用シーンを訴求していました。ナウなヤングのプレイ派ラジカセ、というわけです。
そこで活躍するのがマルチマイクミキシング機能。これは、ケーブル接続のラインマイクとワイヤレスマイクのどちからを選んでテープなどのソースとミキシングできる機能です。両方のマイクをミックスできるかのように誤解してしまいそうなネーミングですね。

オーディオ的機能はそこそこ
スピーカーには16cm口径のホワイトコーン・フルレンジを採用。出力は8Wの大出力。大人数でカラオケを楽しむにも十分なパワーです。ルックスも音ヌケのよさそうなメタルメッシュのグリルから透けて見える白いコーンがなかなか魅力的です。

ただ、高音質をうたうこの時代のラジカセはだいたい16cmウーハー+ツイーターという2ウェイ構成が王道でしたし、本機のトーンコントロールはバス・トレブル独立式ではない簡易型にとどまっています。

さらに、テープセレクターがないためノーマルテープしか使えません。
このように、オーディオ面ではあまり見るべきところがありません。割り切ってプレイに徹したラジカセといえましょう。

データ
- モデル名:GF-205/ザ・サーチャーXL205
- 発売:1978年(昭和53年)
- 定価:59,800円
- サイズ:W502 x H270 x D115mm
- 重量:6.5kg(電池含む)
カタログより



管理人のつぶやき
プレイ派ラジカセというと、カタログにはだいたい若い男女がマイクを握ったり楽器を演奏したりというシーンが載ってますね。見るからに楽しそうなんですが、実際ラジカセを囲んでワイワイってやってたんですかね。そんな明るい青春とはあまり縁がなかったので管理人にはわかりません。皆さんはいかがでしたか?


