1970年代に活躍したイギリスのロックバンドです。デビュー当時のプログレ色を薄めてポップなメロディーを打ち出した6枚目のスタジオアルバム『ブレックファスト・イン・アメリカ』はアメリカや日本でも大ヒット。ジャケット写真もインパクトがありました。
スーパートランプ/Supertrampとは
もとはプログレバンドだった
そもそもプログレッシブ・ロックとは何?ということから簡単に触れますと、1960年代後半から70年代前半にかけてイギリスで盛り上がったロックのいちジャンルです。有名なバンドには「イエス」「ピンク・フロイド」「エマーソン・レイク・アンド・パーマー」などがありますね。
文字通り「前衛的」なロックということになるわけですが、手法はバンドにより各様で、それぞれが独自の「前衛性」を競っていたようなところがあります。共通する特徴としてはとにかく楽曲が長い!で、やはりあらゆる「前衛的」な芸術に言えることですが「難解!」。
そんなわけで、そもそもが商業的に大成功するジャンルとは言えませんでした。のちにポップ路線に転換したバンドも結構あったわけです。イエスしかり、ジェネシスもそうですね。
で、このスーパートランプも、それほどガチなプログレバンドではなかったものの、成功を収めたのはポップ色をうまく取り入れてから、ということになりましょう。
日本での人気はイマイチだった
スーパートランプはE.L.Oやフリートウッド・マックなどと並んで、1970年代にアメリカ制覇を成し遂げたイギリスのバンドのひとつと言えましょう。いわゆる「ブリティッシュ・インベイジョン」のパターンですね。
だいたいアメリカ制覇に成功したバンドは日本でも人気化することが多いわけですが、スーパートランプはそれほどでもありませんでした。
注目されるきっかけはテレビCMで「ブレックファスト・イン・アメリカ」のキャッチ-なメロディーが流れていたこと、という説もあるぐらいで、いわゆる「玄人受け」するバンドの位置づけでした。
解散と再結成を繰り返す
スーパートランプの結成は1969年。リック・デイビスがメンバーを募集し、ボーカルとキーボードのロジャー・ホジソンとでバンドの核をなしてグループを形成しました。
メンバーの入れ替えはかなり大胆で、3枚目のアルバム制作にあたってはリックとロジャー以外を振るチェンジ。サウンド面でも初期のプログレ色からの脱皮を図り、1974年にリリースした『クライム・オブ・センチュリー』で本国での人気を確固たるものにしました。
人気のピークは1979年リリースの『ブレックファスト・イン・アメリカ』で、その後は下降線をたどり1988年に解散。
その後は1996年に再結成するも2002年にふたたび解散。2010年に再々結成して翌年解散。2015年からまた活動を始めるなど、なかなかにしぶとく生き抜いています。
管理人のつぶやき
このバンドは管理人が中学生の時に知りました。まさに『ブレックファスト・イン・アメリカ』がテレビCMで流れていた時代ですね。
なんのCMだったか記憶が定かではありませんが、たしか日立の何かの製品だったような気がします。おそらくオーディオかラジカセか、音楽に関係ある製品だったのではないでしょうか。
このバンドもチープ・トリックと同様に仲良し四人組のひとりが推しだったことから影響されて聴くようになったものです。あの頃はラジカセがみんなの必須アイテムで、おススメ曲を録音したテープを回し聴きしたりしたものでした。