1968年にコロナとクラウンの中間層を狙って登場したコロナ・マークⅡ。その2代目モデルは1972年に登場しました。コロナをベースに保守的だった先代からデザインを大きく変更。シャープでスポーティーなスタイルに変貌を遂げました。
トヨタ コロナ・マークⅡ(2代目/X10/20型)とは

高級でもなく大衆でもない
2代目マークⅡが登場したのは1972年。世の中はまだ“高級車=クラウン”という時代です。そんな中でマークⅡは、どこかカジュアルで、どこかレジャー志向。フォーマル一辺倒ではない、ちょっと贅沢なGTカーという立ち位置を打ち出しました。
たとえば「LG」グレード。豪華装備をまといながらも、どこか肩の力が抜けている。週末に少し遠出したくなるような雰囲気があります。クラウンが背広なら、マークⅡは上質なジャケット、そんなイメージでしょうか。
当時としては斬新だったそのポジションは、正直に言えば大ヒットとまではいきませんでした。けれど後年、いわゆる“ハイソカー”ブームが訪れたとき、マークⅡ三兄弟(マークⅡ・チェイサー・クレスタ)が人気を博したのは有名な話。もしかすると、2代目は少し時代を先取りしすぎていたのかもしれません。
スタイリングの妙
2代目の魅力を語るうえで外せないのが、2ドアハードトップの存在です。伸びやかなノーズ、すっきりとしたキャビン、そして当時らしいメッキのアクセント。今見ると派手さはありませんが、実にバランスがいい。

特にリアまわりの処理が絶妙で、角ばりすぎず、丸まりすぎず。70年代前半の空気をそのまま閉じ込めたようなデザインです。
2代目マークⅡより数か月遅れて登場した日産スカイラインの4代目「ケンメリ」も、角ばったハコスカから大きくイメージチェンジしてきましたが、マークⅡを意識したようなフォルムになりました。
ライバルはスカイライン
ライバルであった日産スカイラインが早くからラインアップしていた6気筒エンジン。マークⅡに上質イメージを与えたかったトヨタは、クラウンに搭載していたM型6気筒エンジンをこの2代目に移植しました。
また、初代マークⅡに設定されていたスポーティグレードのGSSも継承。DOHCエンジンを搭載したホットモデルで、もともとはコロナから派生してトヨタ2000GTの弟分という位置づけだった1600GTを引き継ぐモデルでした。ここにもスカイラインへの並々ならぬ対抗心が現れています。

商業的にはいまひとつだった
スカイラインを意識するあまりスポーティーに振ったコンセプトが災いしたか、販売台数こそ初代より増えたもののシェアを伸ばすには至りませんでした。
この反省から1976年にバトンタッチした3代目では大きく路線変更。スポーティー路線とは決別し、フォーマルで高級なイメージを強く打ち出します。この戦略が見事にはまり、バブル期に向けて拡大してゆく「ハイソカーブーム」を牽引することになったのでした。

データ
- 販売期間:1972年(昭和47年)~1976年(昭和51年)
- エンジン:直4 1.7/1.8/2.0L 直6 2.0L
- ホイールベース:2,585mm
- 全長:4,325mm
- 全幅:1,625mm
- 全高:1,380mm
- 重量:1,080kg
管理人のつぶやき
マークⅡでイメージするのはバブル真っ盛りの80年代後半に売れまくった5代目ですね。クレスタ、チェイサーとの3兄弟で市場を独占、みたいな状態でした。
対抗する日産もスカイラインの7代目をハイソカー化。4輪操舵システムの「HICAS」やらというハイテク装備にラグジュアリーな内装で、「都市工学」をキャッチコピーにしてましたっけ。でもクルマと都市工学がいったいどう結びつくのかさっぱり分かりませんでしたね。マークⅡになりたかったスカイライン。果せるかな、マークⅡ3兄弟の牙城を脅かすには至りませんでした。
ふりかえってみると2代目マークⅡまでは立場が逆でしたね。スカイラインになりたくてもなれなかったマークⅡが思い切った路線変更で起死回生の大ヒット。見事な逆転劇でしたね。
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